私は星野源さんが大好き!
そんな星野源さんの初エッセイ。
いや~、笑った。
読みながらついつい笑ってしまう。
なのに読み終えた後には、少し自分が変わった気がする。
そして星野源さんを更に好きになっている。
そんな本です。
おもしろくてあっという間に読んでしまうので、かる~い気持ちでぜひ手にとってもらいたいです♪
作品紹介
携帯電話の料金を払い忘れても、部屋が荒れ放題でも、人付き合いが苦手でも、誰にでも朝日は昇り、何があっても生活はつづいていく。
ならば、そんな素晴らしくない日常を、つまらない生活をおもしろがろう!
音楽家で俳優の星野源、初めての初エッセイ集。
俳優・きたろうとの文庫版特別対談「く…そして生活はつづく」も収録。
このエッセイ集には15本のエッセイが詰め込まれています。
くだらないことから、自分とかぶりドキッとするようなことまで、ギュッと204ページに詰まっています。
ここからは、私が印象的だったところをご紹介。
料金支払いはつづく
「そういうの残念な人って言うんですよ、星野さん」
Kがナポリタンを食べながら言う。「そして生活はつづく」より引用
「残念な人」
文字にするとたった4文字ですが、人をどん底に落とすことができる言葉。
言われた記憶はないけど、言われた人を見たことはあるし、人に対して思ったことはある。
でもなかなか面と向かって誰かに言える言葉ではないと思います。
しかし、そんな言葉を言われるような人だったんだな。
と、星野源さんを身近に感じました。
このセリフを言われるに至った過程も、その後の行動もすべてに共感できてしまう。
「お金を払って店を出るまで」が、私にとっての外食なのである。
「そして生活はつづく」より引用
一見、名言らしく思えるセリフ。
この一文では星野源さんの考えを伝えることはできないので、ぜひ本を読んでいただきたい!
自分がしたこと、頑張ったことが認めてもらえる瞬間って最高に嬉しく、報われますよね。
「認め方」には様々な方法がありますが、「お金を払う」ということが「認める」一つの方法なのだと気付かされました。
だから私も自分の懐が許す限りは、その方法で認めていきたいと思ったのでした。
「認める」というと何だか上から目線に感じますが、決してそんなことはなく、ただただ賛辞を贈りたいと思ったのです。
連載はつづく
ただ叫んでいてもどうにもならないが、行動に移せば十秒で終わる場合もある。
「そして生活はつづく」より引用
悩むことも大事であり無駄な時間ではない。
しかし、ただただ叫んでいるだけなのであれば、とっとと行動に移してしまうのが得策!
「嫌だ、面倒だ」と思うことほど悩んでも仕方がなく、行動に移せばすぐに終わることって多いですよね。
だから私は叫ぶ暇があれば、行動に移そうと思ったのです。
部屋探しはつづく
私は昔から何かを得るために何かをやめるということが苦手で、そのための努力の仕方もあまりよく知らない。
「そして生活はつづく」より引用
え?何それ、最高にかっこいい。
上記の文章には「苦手」「知らない」とネガティブな言葉が目立ち、文章も一見ネガティブに見えます。
でも違うんですよね。
「二兎を追うものは一兎も得ず」と言いますが、「二兎を追うものは二兎を得る」ことしかできないということです。
二兎を得ることは難しく時間はかかるけど、諦めることはできず二兎を得るための努力なら惜しまない。
同じような状況になったとしたら、きっと私は「二兎を追うものは一兎も得ず」で満足していたと思います。
これからは「二兎」に直面したとき、諦めるくらいなら星野源さんの言葉を思い出してみよう。
ばかはつづく
吾輩は、とにかくばかなのである。
それは大人になっても変わらない。「そして生活はつづく」より引用
とにかく星野源さんが「吾輩はばかだ」と語る理由がつづられています。
もう笑わざるを得ない。
星野源は本物のばかでした。
私は人に語れるようなばか話はあまり持ち合わせていません。
だからこそ星野源さんが羨ましい。
ほんとばかな大人だなぁ、だから楽しい人なんだなぁと思うのでした。
口内炎はつづく
うん。そうだ。
そういうの、ぜんぶ直してから他の人のこと考えようっと。「そして生活はつづく」より引用
これだけじゃ何のことやら?って感じですが(笑)
これは星野源さんが大好きな二代目桂枝雀さんの言葉です。
この言葉に、私の中で何かが崩れました。
でも崩れたその先には何か明るい物が見えていて…
そんな気持ちになったんです。
でも枝雀さんが語るような人間にはまだまだ慣れなくて、だから私も星野源さんと同じように思ったのです。
私もぜんぶ直してから他の人のこと考えようと。
そして生活はつづくまとめ
なんか真面目な雰囲気でつらつらと書いてしまいましたが、違うんです!
ばかがたくさん詰まった本なのに、真面目に自分を振り返る機会も与えれてくれる本なんです。
だから面白い。
笑わずに読めるなら読んでみろ!と言いたくなるようなエッセイ集です。
ただし面白くてすぐに読み終えちゃうので、トイレのお供くらいが丁度いいと思います(笑)